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◎四六判ハードカバー◎
志賀越(しがごえ)みち |
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伊集院 静(いじゅういん・しずか)
定価:1890円(1800円+税)
ISBN 978-4-334-92687-8 |
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これが、これが恋か……。
青年と可憐な舞妓の初々しくも哀切な物語 |
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大津から比叡を越えて京に入る古道、志賀越みち。
昭和三八年、初夏の風の中ひとりの青年がその道で峠を越えて京都にやってきた。行き先は祇園。大学の友人の実家があるのだった。しかし青年・津田雅彦は祇園がどんな「町」か、芸妓・舞妓とはなにかを知らなかった。
お茶屋を営む友人の家ではじめて見聞きすることにとまどうばかりの雅彦。そんな雅彦が建仁寺で一心不乱に祈る美しい少女を見かけた。いままで見たことがないほどの優雅さを持つその姿に動けなくなった雅彦に、彼女は微かにほほえんだ。切ない恋の始まりだった。
昭和三〇年代の京都の、うつくしい四季のうつろいと祇園町に生きる女たちの姿を背景に、青年と舞妓の瑞々しい恋と青春を端正な文章で描く、恋愛小説の傑作。 |
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